福岡・九州の分譲マンション・新築マンションは、新栄住宅のアンピールマンション。

chapter43 福岡市の雨事情 その1・入梅・梅雨明けはいつ?

知ってた?福岡・九州

第43回

chapter43 福岡市の雨事情 その1・入梅・梅雨明けはいつ?

2009年7月が過ぎました。
ついに7月中には梅雨が明けませんでしたね。8月4日にやっと梅雨明け宣言がでましたが、福岡はどんよりとした雲に空が覆われたり、いきなり豪雨が降った かと思えばすぐにやんだりする日が続き、特に7月下旬には記録的な豪雨に見舞われました。

 

そこで、今回と次回とで福岡の降水について探ってみたいと思います。
今回の『知ってた?福岡』は

 

~ 福岡市の雨事情 その1・入梅・梅雨明けはいつ? ~

 

と題して、過去の福岡市の入梅と梅雨明けの時期と期間を調べてみました。

 

平年の福岡の梅雨明けは何月何日ごろなのでしょうか?
今までに今年以外に梅雨明けが8月以降にずれ込んだ年ってあるのでしょうか?


九州北部の例年の入梅と梅雨明け時期

福岡県を含む、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、山口県下関市の九州北部地域の入梅と梅雨明け時期について、1951年から2008年までのデータを見てみました。


福岡管区気象台の統計資料より作成
※青文字 梅雨の期間が平年より14日以上長い年(57日以上)
※赤文字 梅雨の期間が平年より14日以上短い年(29日以下)

このデータを見ると、九州北部の入梅平年値は6月5日で、梅雨明けは7月18日。梅雨の期間は43日間となってい ます。6月にはいるとほぼ梅雨に入り、それから約1ヵ月半の間梅雨の時期となり、夏休み・海の日近辺になると梅雨が明けるというパターンがここ50年以上 でおおよそ定着しているようです。


福岡での観測史上最も長い梅雨は78日間!最も早い梅雨入りは5月3日、最も遅い梅雨明けは8月4日

ただ、天候のことなので年次による差があり、梅雨の期間が平年よりも2週間(14日)以上も短い年や長い年もあります。一般的に梅雨が長引くとその年は冷夏になることが多く、また水害も多くなっています。

 

昭和26年(1951)の調査以来、最も梅雨の時期が長いとされているのは、昭和29年(1954)で、 入梅が5月13日と平年よりも24日も早く、その一方で梅雨明けは8月1日で平年よりも14日も遅れ、梅雨が78日もの間続きました。この年は6月から7 月にかけて北日本や東日本を中心に記録的な低温となり、気象庁の統計では戦後最も国内の平均気温の低かった夏だったそうです。

 

また、平成2年(1990)は平年より1ヶ月以上も早い5月3日に梅雨入りし、約2ヶ月半75日間に渡っ て梅雨が続きました。この年は6月28日から7月2日にかけて九州西海上を進む低気圧と九州南部にあった梅雨前線が局地的に激しい雷を伴った大雨を降ら せ、筑後川、六角川など北部九州の河川で決壊・溢水が相次ぎ、家屋の浸水、堤防から濁流があふれるなどの大規模な災害を引き起こしました。

 

なお、この年と昭和38年(1963)は、梅雨入り時期が福岡での観測史上最もが早かった年でもありました。

 

梅雨明けが最も遅かったのは、今年更新されるまでは、平成10年(1998)の8月3日でした。平成10 年は、8月に入っても梅雨前線が日本付近に停滞し、九州北部から関東地方までの梅雨明けは平年よりかなり遅く、7月下旬~8月初めにずれこみました。九州 では比較的暑かったのですが、太平洋高気圧の北への張り出しが弱く、オホーツク海高気圧や前線の影響を受けやすい夏でした。


梅雨明けたのか、いつ明けたのかよく分らない年があった

福岡での観測史上最も遅い梅雨明けは今年を除くと、8月を越えてもついに梅雨明け宣言がされなかった年があるんです。データを見たら分りますよね。平成5年(1993)です。

 

この平成5年の夏は梅雨が長引き、7月下旬になっても太平洋高気圧の勢力が弱く、梅雨前線が日本列島に停滞し たままとなっており、記録的な冷夏となっていました。気象庁は例年通り7月中旬から8月上旬にかけて九州から東北地方の梅雨明けを発表したものの、再び梅 雨前線が南下して戻り梅雨が続き、台風の上陸による大雨が相次いだため、梅雨明けは撤回される事態となりました。

 

特に7月下旬から8月初旬にかけて鹿児島では大雨と台風のためこ、市内が水没したり、竜ヶ水地区で土石流に巻き込まれ、列車が土砂に埋もれて大破するなど、甚大な被害が出ました。

 

結局、この年は8月下旬は晴天に恵まれたけれど梅雨明けを特定することができなかったのです。


2009年は8月7日が梅雨明けのタイムリミットだった!?

さて、今年は8月4日の夕方、ついに「梅雨明け宣言」が出され、これまでの梅雨明け「最遅記録」を更新しました。でも、もし4日も天候が優れず梅雨明け宣言が出ないままだったら、どうなっていたと思います?

 

実は8月7日までに梅雨明けしなかった場合は、平成5年と同様に「梅雨明け特定できず」となってしまっていたんです。

 

なぜ8月7日なのか?8月7日が立秋だからなんです。

 

梅雨は夏の気象なのですが、立秋以降はもう暦の上では秋となるため梅雨という用語を使わないのだそうで す。そのため7日以降に晴天に恵まれ、体感的には真夏が来た場合でも、梅雨明けを特定できないまま立秋を迎えたため、梅雨はいつ明けたか分らない、という 扱いになるわけです。

 

8月4日に晴れて梅雨明け宣言が出され、いよいよ夏本番といきたいところですが、今年の福岡の真夏は短そうです。凝縮した濃密な夏をお過ごしください。

〔更新日:2012年07月01日〕

このページのトップへ
お電話でのお問い合わせはこちらまで
Tel.092-762-7711
受付時間 10:00〜17:00 平日・土にお受けしています。