chapter22 明太子万歳!たらこ消費量ランキング
かつて「トリビアの泉」というTV番組で、
『日本人がこれさえあれば何杯でもご飯が食べられる一品で最も人気のあるもの』
を発表していたのを覚えていますか?納豆や梅干、キムチなどの人気の一品を押しのけて堂々1位に輝いたのは、 博多名物の「明太子」でした。ちなみに第7位には「焼たらこ」もランクインしていました。
さらに、
『えっ、これを!? パンにつけると意外においしいものランキング』
というのをポータルサイトの「goo」で調べたことがあり、明太子はなんと第1位だったんです!
ご飯にもパンにも、そして酒のつまみとしても人気の明太子。日本人にとって明太子やたらこは食生活の中で欠かすことの出来ない人気食材だと言うことが分かりますね。
ところで、その明太子や焼きたらこの原料となるたらこの消費量の多い都市ってどこだと思いますか? やはり明太子の主要産地である福岡市は上位なのでしょうか?それともお土産や贈答などで福岡の人から貰い受けることが多い他の都市の方が上位なのでしょうか?
そこで今回の『知ってた?福岡』では、
~ 明太子万歳!たらこ消費量ランキング ~
と題して、平成16~18年平均でたらこの1世帯当たり年間の購入数量を都道府県庁所在市別ランキング(川崎市及び北九州市を含む)を取り上げてみます。 ここで言うたらことは、明太子や塩タラコの原材料となるスケトウダラの魚卵のこととします。
1世帯当たりの年間のたらこ消費量は福岡県の2都市で1・2位を独占!
1世帯当たり年間のたらこ消費量(単位:g) | ||
---|---|---|
1 | 北九州市 | 2,594 |
2 | 福岡市 | 2,037 |
3 | 青森市 | 1,599 |
4 | 長野市 | 1,353 |
5 | 新潟市 | 1,338 |
6 | 札幌市 | 1,313 |
7 | 秋田市 | 1,291 |
8 | 富山市 | 1,072 |
9 | 前橋市 | 1,002 |
10 | 盛岡市 | 970 |
: | : | : |
49 | 那覇市 | 164 |
全国平均 | 789 |
やはり名物辛子明太子を擁する福岡県の2都市が1位と2位を独占しています。 1位は北九州市で2,594g、2位は福岡市で2,037g。しかも年間消費量が2,000gを超えているのはこの2都市のみ。3位の青森市が1,599gなので2位の福岡市との差は約400g、 1位の北九州市とは1,000g近く差があります。
スーパーなど一般小売店では、明太子は大体1パック約50~100gで販売されています。となると、北九州市と福岡市の人は1年間に約20~50パックも買っていることになります。 もちろん、家庭用に消費されているだけでなく、福岡の特産としてお土産や贈答などにもよく利用されています。家庭の食卓の一品として、 贈り物の一品としてなど、いかに北九州市と福岡市においてたらこが消費されているかが分かりますね!
地域によるたらこ消費の差
10位までにランクインした都市の所在を見ると、西日本の都市は北九州市と福岡市のみ。その他の都市は全て東日本で、 もっと詳しく言うなら北海道・東北・北陸などの北日本がほとんどです。これは福岡が辛子明太子の名産地であるように、北日本はたらこの塩漬け(塩タラコ)の 産地であるのが関連していると思われます。
また、ほとんどのたらこはアメリカやロシアからの輸入品ですが、北海道は国産のたらこが水揚げされる原産地。 そこで加工される国産たらこの加工品はブランド化され、人気も高いです。
一方、1世帯当たりの年間のたらこ消費量が最も少ない都道府県庁所在市は那覇市。その量、わずか164g!これは、 福岡市で年間1世帯当たりに消費されるたらこの量を12ヵ月で割った平均と同じくらい。つまり、那覇市の1世帯が1年間で消費するたらこの量は、 福岡市の1世帯ではたった1ヶ月で消費してしまうということです。那覇市ではあまりたらこはメジャーな一品ではないのかもしれません。 福岡県在住の人が沖縄県に引っ越す場合は、明太子の確保が意外に重要な課題かも…?
〔更新日:2010年10月01日〕