chapter40 福岡県の医療事情 その2・医療費
前回から『知ってた?福岡』では、福岡県の医療事情を探っています。
第2回のテーマは「医療費」。
日本では医療費は、近年大きな社会問題になっています。高齢化による医療費の増加、個人負担の強化、診療報酬の度重なる引き下げなど、現在・将来にわたって考えていかねばならない問題が山積しています。
これらの問題は押しなべて日本各地同じような傾向ですが、それでも地域によって1年間の一人当たりの医療費には開きがあるようです。医療費が最も多い地域と、最も少ない地域とでは、なんと年間約18.8万円もの差があるんです。
では、福岡県の1年間の一人当たりの医療費はどのくらいなのでしょう?
その費用は全国的に見て、多いほうなのでしょうか?少ないほうなのでしょうか?
~ 福岡県の一人当たりの医療費 ~
と題して、都道府県別の一人当たりの医療費(平成19年4月~平成20年3月)を紹介したいと思います。
福岡県の一人当たりの医療費はどのくらいでしょう?
医療費が多いのは中国、四国、九州、北海道などの地方。
平成19年度において、もっとも一人当たりの医療費が多いのは高知県で、515,926円でした。第2位は山口県で、515,300円、第3位は広島県で514,708円でした。
一方、最も一人当たりの医療費が少ないのは、千葉県で328,025円、続いて沖縄県が328,663円、埼玉県が333,985円となっています。
このランキングを見て明らかなことは、中国、四国、九州など西日本の地方と北海道が全体的に医療費が高いことです。また、それと対照的に関東圏と沖縄県は医療費が低くなっています。
上位10位までのうち、中国、四国、九州が実に9県も入り、上位15位までで見ても、北海道と石川県を除いた他は全て中国、四国、九州の県となっています。これは高齢者の占める割合が高い多い地方と、若年者の多い都心という地域的な要因が挙げられます。
また北海道については面積が広大で、積雪、寒冷といった自然的要因や、全国と比較して、一世帯当たりの人 員が少なく、高齢者の単身又は夫婦のみの世帯の割合も高く、家庭での介護力に欠けることが推測されるなどの社会的要因のため、入院期間が長くなり医療費の 高額化につながっているようです。
福岡県は医療費の多い地域の上位8位。老人医療費の増加と充実した医療提供体制が要因。
そんな中、福岡県も一人当たりの医療費の多い地方の上位8位に入っています。その金額年間490,691円。全国平均423,013円を約6万7千円も上 回っています。福岡県の医療費で地域的な特性を見てみると、まず高齢者の割合が多いため、老人医療費がかなりかかっていることが挙げられます。福岡県では 老人医療費のうち入院の医療費が全国平均よりも高くなっており、県の医療費を押し上げています。
また、福岡県では人口当たりの医師数や医療機関数が全国平均よりも多く、充実した医療提供体制がとれています。そのため気軽に医療機関にかかれる便利さも、結果として医療費を増加させる要因になっています。
現在、国や各都道府県では増加の一途を辿る医療費を適正化させるために様々な取り組みを行っています。福岡県でも「福岡県医療費適正化計画」として、「県民の健康保持」と「医療の効率的な提供」を推進していくことになりました。
(詳しくは福岡県のホームページをご覧下さい。
福岡県医療費適正化計画 http://www.pref.fukuoka.lg.jp/b02/iryouhitekiseika.html)
福岡県に住む県民としては、普段はできるだけ健康的な生活を送り医療機関にかかることなく過ごし、いざ病気や怪我などで御世話になるときは、安心して診療を受けられるようになってほしいものです。
まずは、自分の健康向上のために気軽に楽しめるウォーキングでもしてみませんか!?
●オススメのウォーキングスポットの紹介
http://www.empire-mansion.com/town/79/index.php
〔更新日:2012年04月01日〕