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住みよい街にはワケがある

福岡の街の『住みよさ』

福岡の街の『住みよさ』のポイントを、いろいろな視点から取り上げ、そのポイントが高いと思われる地域を、4回のシリーズとしてひとつずつ紹介していきます。
酒蔵のある町
Vol.3筑紫野市二日市〜大賀酒造
創業1673年。手造りにこだわった酒を造り続ける福岡で最も古い酒蔵
宝満山の伏流水と人の手を使って手間をかける酒造り

福岡県で最も古い酒蔵ってどこにあるかご存知ですか?実は筑紫野市二日市町にあるんです。延宝元年、つまり1673年に創業した大賀酒造がそれです。

大賀酒造の敷地内には宝満山の伏流水が湧く井戸があり、江戸時代の殿様、黒田藩主もここへ立ち寄って、この井戸水で点てたお茶を愛飲していたそうです。大賀酒造の代表銘柄は「玉出泉(たまでいづみ)」ですが、この名称も「玉(=宝)が出る泉」という意味で、この井戸水の素晴らしさを称えて名づけられたそうです。この水で造る酒は、自然とまるっこい甘みを帯びた味に仕上がります。

現在、酒造業界では機械での大量生産が進んでいますが、大賀酒造では品質を保つために、徹底して手造りによる酒造りにこだわっています。

人の手による作業は酒米の洗米、蒸した米の掘り起こし、麹作りなど、やはり細かい配慮が必要な工程です。玄米を55%以下に精米した米は割れやすく、丁寧に洗わねばならず、また蒸した米は粘りと硬さと温度のバランスにたえず気を配らなくてはなりません。

これはかなり大変な作業です。何といっても手作業で行うには量が膨大。一度の酒造りで使用する酒米は約500kg〜1tに及びます。それだけの量の米を手で洗って、蒸して、掘り起こして・・・・想像するだけで気が遠くなりそうです。それでも、こうした緻密な品質管理には、人の目と手と感覚による調整が不可欠だという蔵元の強い信念の元、人力によって作業が進められています。

このような工程を経て行われるお酒の仕込みは、小さなタンクで、低温でゆっくりと発酵させます。こうして仕上がる酒は飲み飽きのしないきれいな味になっています。

大賀酒造の酒蔵の風景
蔵開きの目的は、地元筑紫の人に、地元の酒を知って、親しんでもらうこと

毎年3月に行われる大賀酒造の蔵開きは、地元筑紫野市の人や太宰府市、福岡市などから多くの人が訪れます。当日は新酒の試飲や販売、蔵見学、持ちつき、筑紫野市の物産販売などが行われます。また、大賀酒造のお酒を使って作られている食品やスイーツなども出店。太宰府天満宮の参道にある有名な「鬼瓦最中」の「梅酒ケーキ」や、山口農産加工組合のお漬け物など、お酒がもたらした新しい味を楽しめます。

中でも毎年大好評なのが、酒まんじゅうの販売。朝の蔵開き開始からずら〜〜っと行列が出来る人気ぶり。蒸したてのほっかほかであま〜い酒まんじゅうは絶対に見逃せません!

大賀酒造の蔵開きは今年で9回目。アレッと思われるかもしれません。福岡で最も古い酒蔵なのですが、蔵開きはそれほど大昔から行っていたわけではないんです。それには、大賀酒造をとりまく筑紫の町の変化が深く関わっています。

筑紫野の町は今では筑紫野市となっていますが、かつては筑紫野・太宰府・春日・大野城・那珂川で筑紫郡を構成する町の一つでした。そのころまでは地元の人と酒蔵はふだんからつながりがあったのですが、徐々に時代が変わって古い人が減り、福岡市のベッドタウンとして新しく移り住む人たちが増えました。新しい人たちで地元に蔵元があることを知っている人は多くなく、「玉出泉」の酒を知っていてもそれが地元で造られた酒だということを知っている人も多くなかったそうです。

そこで、地元の人に地元の酒蔵と、その酒を知って親しんでほしいという思いで始まったのが、この蔵開きなのです。地元筑紫の人が喜び、誇れる酒を造り続けたいといのが、大賀酒造の一番の願いだそうです。

今年の春、ぜひ地元の酒蔵の味を確かめに行ってみませんか。

大賑わいの蔵開き。蔵前の広場で試飲のテント出店や持ちつきなどが繰り広げられます。   大人気の酒まんじゅう。ずら〜っと人が立ち並びますが、その甲斐あってとっても美味しいそうです!

宝満山の伏流水が注ぎ込む井戸。井戸水は透明度が高く、底が透けて見えるほど!   手作業で洗われた酒米。小さな粒だけど、欠けたり崩れたりすることなく、ビーズのように輝いています。

酒米を蒸している木製の甑(こしき)。実はこれは蔵人たちによる手造りの器具。   蒸しあがった酒米をもうもうと上がる蒸気の中、人力で掘り出す。このあとの蒸米を広げたり、麹の仕込んだりする工程も全て手作業。

発酵中のお酒。ものすごい勢いぶくぶくと泡が浮き上がり、あま〜い香りが漂っています。   多くの仕込みようタンクが並ぶ蔵内。小さめのタンクでゆっくりと低温で発酵させます。

酒蔵横には事務所と売店があり、常時大賀酒造のお酒や酒かすなどが買えます。    

●大賀酒造(株)


場所:〒818-0072 筑紫野市二日市中央4-9-1

電話:092-922-2633

●大賀酒造蔵開き 2008年3月15(土)〜16(日) 10:00〜16:00

蔵開きの詳しい日時やイベント内容は大賀酒造へお問合せください。
車を運転する方の試飲・飲酒は行わないでください。
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