白壁の長い蔵が並ぶ先に、天吹酒造の母屋があります。母屋は日本建築の造りで、まことに風情豊か。入り口の戸には「天吹」の文字を見事に彩ったステンドグラスが飾られ、入ってすぐの土間には天然木で造られたカウンターが備えられています。土間に面した和室は懐かしさや品のよさがかもし出されています。
蔵開きの時には土間のカウンターで多くのお客さんがここで搾りたての新酒の味と香りに顔をほころばせ、また、和室では地元の作家さんが作品の展示を行って雰囲気に華を添えます。
母屋の先は中庭になっており、その奥は美しい白壁に風神のレリーフが施された酒蔵。ここで天吹酒造のお酒が造られています。蔵の中には大きなタンクがずらっと並び、このタンクに仕込まれた米と水と麹は、発酵しながら約1ヶ月で美味しい日本酒に仕上がります。
蔵開きのときは、この酒蔵の中をじっくりと見学できる蔵見学ツアーが行われます。酒蔵の方が説明したり、質疑応答をしながら、少人数で約30分ほど時間をかけて酒蔵内を巡ります。
酒を製造中のタンクは、1タンクごとに仕込まれる日付が異なるため、仕込まれたばかりのお酒から、発酵段階のお酒、そして仕込から1ヶ月たって出来たてのお酒など、順次お酒の製造過程を上からのぞいて見ることができます。見学の時期によっては、出来上がったばかりの生酒をその場で試飲したりすることもできるので、要チェックです。
酒蔵の2階には、かつて使われていた木桶の酒樽や道具などが展示されています。これらの酒樽は昭和初期まで現役で使われていましたが、現在使われているタンクに比べて価格が高く、管理も大変だったそうです。そんな説明を聞きながらこれらの道具を見ると、お酒造りのウラ側がちょっと見えてくるような気がしますね。
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