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chapter07 福岡だけの粋な飲み方【角打ち】

知ってた?福岡・九州

第7回

chapter07 福岡だけの粋な飲み方【角打ち】

【角打ち】って何?

~福岡だけの粋な飲み方【角打ち】~

「角打ち」。これ、「かくうち」と読みます。
何のことだか分かります?

え?

分かるんですか!?そんなアナタは、かなりのお酒好きですね!
「角打ち」とは、酒屋さんの一角でお酒を飲むことなんです。
「居酒屋」ではありません。ふつーにビールやお酒を売っている「酒屋さん」です。
角打ちをよくやっているのは、圧倒的に男性。

仕事帰りのお父さんたちが、軽く一杯お酒を引っ掛ける、というパターンが多いです。
酒屋さんのお酒とピーナッツやスルメなどのつまみを買い、そのまま店のカウンターや別コーナーで飲むので、短時間でリーズナブルにお酒を楽しめるのです。

ただ、女性にはちょっと縁遠い世界かもしれません。
しかし、近頃は「スタンド・バー」とか「角打ち風居酒屋」といった、新しいタイプの角打ちも増えてきているようです。 お酒の種類が豊富で、つまみもこだわりの料理を出し、店内もシャレた雰囲気なので、女性でも気軽に立ち寄れます。

こういった新しいタイプの角打ちのお店でも、従来の角打ちのお店でも、共通していることがあります。気楽に立ち寄って、それぞれの好きな飲み方で、 お酒を楽しめるということです。
仲間内で集まってリーズナブルな金額で飲むのもよし。
店の大将(マスター)と語り合ったり、愚痴をこぼしたりするのもよし。
一人で来て、だまって飲んで、すぐに立ち去るのもよし。そういうところが、角打ちの最大の魅力なんですね。

それにしても、なんで角打ちって言うんでしょう?
そもそも「角打ち」とは一般的な標準語ではないようです。
というのも、「角打ち」という言葉は、「広辞苑」や「日本語大辞典」には載っていないんです。
どうにか小学館の「日本国語大辞典」に、『酒を升にはいったまま飲むこと』と掲載されています。
そして方言として『升で酒を飲むこと、酒屋の店頭で酒を飲むこと、金銭を出し集めて宴をすること』と記載されています。

どうやら「酒屋の店頭で酒を飲むこと」という意味での「角打ち」は、福岡・北九州と関東地方だけの方言らしいんです。
そう考えると、「角打ち」とは、福岡・北九州と関東地方だけのお酒の飲み方の文化の一つと言えるかもしれません。


突撃!!【角打ち】体験レポート

角打ちは福岡のお酒の飲み方の文化の一つ、と言ってみたものの、実際にどんな雰囲気なのか、見てみないと伝わりません。 そこで、私、松島絵美子が角打ちをやっている酒屋さんに行ってみました! 角打ちを知らない方はぜひご一見下さい!結構楽しいものでしたよ!

今回お邪魔したのは、以前私が取引先の方に何度か連れて行ってもらったことのある酒屋さん。お店の外観も店内も普通の酒屋さんです。 もちろん、お店の大将も普通の気さくなおっちゃんです。
ところが、お店のちょっと奥を見ると・・・ありました!角打ち用のカウンターです!コチラのお店では、お酒を買いに来るだけのお客さんと角打ちをするお客さんの 入口も分けてありました。
お店の大将に尋ねたところ、角打ちに来るお客さんは近所に住んでいる方と、近くの会社で仕事帰りに立ち寄るサラリーマンの方とほぼ半々くらい。 小さなつまみとビールを1~2缶飲んで帰る方が多く、やはりお客さんは男性ばかりのようです。

  • 写真2 一見、普通の酒屋さん
  • 写真3 冷蔵庫の奥に角打ちの
    カウンターがありました
写真4
 人情味あふれる大将・おかみさんとのカウンター越しの会話が、1日のストレス解消になります

角打ちのよいところをお店に来ていた方に聞いてみたら、

 

  • 1,000円以内でちょっとほろ酔い気分♪
  • 短時間で帰れる
  • 顔見知りが多いから一人で来ても、じきに知り合いが集まってくる
  • 一人で来ても、大将が話し相手になってくれる

 

だいたい上記のようなお返事でした。

外でお酒を飲むのは好きだけど、お父さんの少ない小遣いじゃ、しょっちゅう飲みに行くことなんてできないし、遅く帰ると家族の目が冷たい…という、 とても現実的で涙をさそうサラリーマンの実情が、気安く立ち寄れる角打ちにそぐうのかもしれません。
でもそれよりも、大将を慕って飲みに来るというのが、一番大きいようです。仕事の愚痴やたわいのない話を聞いてくれるから、ついつい通ってしまうとおっしゃった方が多かったです。
それに、大将はお店を開いてもう37年。地元のことは、お店に来るお客さんの誰よりもよく知っています。そんな大将の含蓄ある話が、酒の絶妙なアテになるようです。


地元の酒屋さんと仲良くなろう!

酒屋さんでの角打ちは、女性にとっては居心地がよいとは言えないかもしれません。
でも、最近は、大きなお酒のディスカウントストアやスーパーが増えて、地元で続いてきた酒屋さんは減りつつあります。 そんな地元を知る酒屋さんがまだ残っているなら、仲良くなって、地元の街や人の話を聞いたり話したりするのは、結構楽しそうです。それに、 これからの時代では地域とのかかわりを持つという意味でも、大切なことなのかもしれないなーと思った角打ち体験でした。

〔更新日:2009年07月01日〕

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